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冬なのに背中や腰がかゆく、触るとぶつぶつしている。まずは次をチェックしてみてください。
当てはまるものはありますか?
- 暖房の効いた部屋や電車で、上着や重ね着のまま過ごすことが多い
- 背中・腰・お尻など、服に覆われた場所に小さな赤いぶつぶつがある
- 汗ばむとチクチク・ヒリヒリする
- ぶつぶつの中心に膿(うみ)がある、黄色っぽいかさぶたがついている
- ぶつぶつはなく、粉をふいたようにカサカサしてかゆい
1〜3つめに当てはまるなら、暖房と厚着で汗がこもってできる「あせも(汗疹)」が考えられます。あせもは、涼しい気候でも厚着をしすぎている人に起こることがあります(出典:MSDマニュアル家庭版「あせも」)。対策の基本は「服の中を蒸らさない」「汗を残さない」こと。4つめは細菌の感染も考えられるので皮膚科へ。5つめだけなら、乾燥によるかゆみの可能性があります。
この記事では、暖房や厚着で覆われやすい背中・腰・お尻のあせもを中心に解説します。首まわりの汗かぶれは別の記事にまとめています。
この記事でわかること
- 冬に大人の背中にあせもができる理由
- あせもと乾燥による湿疹・じんましん・毛包炎などの見分け方
- 暖房の使い方と、重ね着・肌着の見直し方
- 入浴・シャワーと保湿を両立させるコツ
- あせもに使える市販薬と、皮膚科に行きたい目安
冬なのに背中にあせもができるのはなぜ?
あせもは、汗を皮膚の表面に運ぶ細い管が詰まり、たまった汗が炎症を起こしたものです。涼しい気候でも厚着をしすぎている人や、長時間ベッドに背中をつけて寝ている人にも起こり、衣類で覆われた部分や、同じ面に長く触れている部分にできやすいとされています(出典:MSDマニュアル家庭版)。
冬の背中は、この条件がそろいやすい場所です。背中は、あせもができやすい部位としても挙げられています(出典:岡山大学病院薬剤部「薬の窓口 No.328」)。
- 重ね着で覆われる:肌着・シャツ・ニット・コートと何枚も重なり、背中の汗が逃げにくい
- 屋外と室内の温度差:寒い外に合わせた服装のまま、暖房の効いた電車や店に入ると汗ばむ
- 背もたれ・寝具との接触:デスクワークの椅子、車のシート、厚い布団で背中が長時間ふさがれる
- 汗に気づきにくい:夏ほど汗をかいている自覚がなく、着替えや汗ふきをしないまま過ごしがち
大人の背中のあせもの見た目と種類
あせもは、小さく盛り上がったぶつぶつや、ごく小さな水ぶくれとして現れ、かゆみや、ときに痛みを伴います(出典:MSDマニュアル家庭版)。汗の管が詰まる深さによって、次のようなタイプに分けられます(出典:MSDマニュアル プロフェッショナル版「汗疹」)。
| タイプ | 見た目・特徴 |
|---|---|
| 水晶様汗疹 | 透明で水滴のような小さな水ぶくれ。軽くこするだけで破れやすい |
| 紅色汗疹 | チクチクする刺激感とかゆみのある、赤い小さなぶつぶつ。一般に「あせも」と呼ばれるもの |
| 膿疱性汗疹 | 紅色汗疹に似ているが、ぶつぶつが膿をもつ |
| 深在性汗疹 | 紅色汗疹より大きく深いぶつぶつで、痛みを伴うことが多い |
膿をもつ、痛みが強いぶつぶつは、ほかの病気との見分けも必要です。判断がつかないときは皮膚科へ。
冬の背中のぶつぶつ・かゆみ|あせもと似た症状の見分け方
冬の背中のかゆみは、あせもだけとは限りません。表は目安で、見た目だけでは診断できません。
| 考えられるもの | 見た目の特徴 | きっかけ・経過 |
|---|---|---|
| あせも(汗疹) | 小さな赤いぶつぶつ、ごく小さな水ぶくれ | 汗ばんだあと、服に覆われた部分に出る |
| 乾燥による湿疹(皮脂欠乏性湿疹) | ぶつぶつより、カサカサ・細かい粉ふき。かいた跡や赤みが出る | 室内暖房や外気による低湿度、洗いすぎで悪化しやすい |
| じんましん | 赤くくっきり盛り上がる膨疹。大きさは1〜2mmから手足全体くらいまでさまざま | 数十分〜数時間で跡かたなく消えるのが普通(半日〜1日続くことも) |
| 毛包炎 | 毛の根元が小さな白にきびのようになる | 蒸れや擦れが起こりやすい部位に出やすい |
| 帯状疱疹 | 体の片側に、赤みと小さな水ぶくれがまとまって出る | 先に片側の神経痛のような痛み・かゆみが数日〜1週間続く。早めに受診を |
皮脂欠乏症は、外気の乾燥や室内暖房による低湿度、過度の入浴、脱脂作用の強い洗浄料や擦り洗いが要因とされ、すねのほか背部にもみられます(出典:日本皮膚科学会「皮脂欠乏症診療の手引き2021」)。じんましん(出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「じんましんってどんな病気ですか?」)、毛包炎は毛包の細菌感染症で(出典:MSDマニュアル家庭版「毛包炎と皮膚膿瘍」)、帯状疱疹は片側の神経に沿って出ます(出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「帯状疱疹の症状」)。
乾燥が原因なら保湿が中心です。参考:冬に背中がかゆくなる原因と対策
暖房と重ね着の見直しで、背中に汗をこもらせない

あせもの治療と予防の基本は、皮膚を涼しく乾いた状態に保ち、汗をかく状況を避けることです。過度な厚着は避けるよう書かれています(出典:MSDマニュアル家庭版)。冬の生活では、次のような工夫になります。
暖房は「汗ばまない」ところに合わせる
- 室内で背中がじんわり汗ばむなら、暖房の設定を下げるか、1枚脱ぐ
- 電車や店に入ったら、コートの前を開ける・マフラーを外す
- こたつやホットカーペットで背中まで温めすぎない。寝るときの電気毛布は、布団が温まったら弱めるか切る
- 暖房で空気が乾くと、今度は乾燥によるかゆみが出やすくなるので、加湿もあわせて考える
重ね着は「脱ぎ着しやすく、肌側は汗を吸うもの」に
厚手を1枚着るより、薄手を重ねて温度に合わせて脱ぎ着するほうが、汗をかきすぎずにすみます。肌着は通気性・吸湿性がよく肌あたりのよい木綿などを選び、汗をかいたらこまめに拭く・着替えるよう勧められています(出典:岡山大学病院薬剤部)。吸湿発熱インナーでかゆくなる人、汗冷えする人は次の記事も参考にしてください。
参考:吸湿発熱インナーでかゆくなる原因と対策/冬の汗冷えの仕組みと対策
背中が背もたれ・寝具にふさがれる時間を減らす
座りっぱなしのときは、ときどき背中を背もたれから離して風を通しましょう。寝汗で背中が湿る人は、掛け布団を1枚減らす、汗を吸うパジャマにするなど寝床の暑さも見直しを。
入浴・シャワーと保湿を両立させるコツ
あせもには「汗を残さない」、冬の乾燥には「洗いすぎない」ことが大切です。
- 汗をかいた日は、シャワーで汗を流す:ゴシゴシこすらず、泡でやさしく洗います。乾燥が気になる人は、洗浄料は汗をかいた部分だけでもかまいません。
- 熱すぎるお湯・長湯を避ける:のぼせて汗をかくと、お風呂上がりに背中が汗で蒸れます。
- 上がったら、汗が引いてから服を着る:タオルで押さえるように拭き、汗が落ち着いてから肌着を着ます。
- 保湿は「べたつかないもの」を薄く:あせもの予防では、粘りの強い軟膏の使用は避けるよう書かれています(出典:MSDマニュアル家庭版)。乾燥している部分には、ローションなど軽いタイプを薄くのばしましょう。
過度の入浴や脱脂作用の強い洗浄料、擦り洗いは、乾燥の要因にもなります(出典:日本皮膚科学会「皮脂欠乏症診療の手引き」)。
背中のあせも対策に使える市販品2つ
かゆみがつらいときの塗り薬と、汗を吸う肌着を1つずつ紹介します。
あせものかゆみに:メンソレータム ケアセモクリーム(第3類医薬品)
効能・効果は「あせも、かゆみ、かぶれ、湿疹、皮膚炎、ただれ、じんましん、虫さされ、しもやけ」です。かゆみをおさえるジフェンヒドラミン・クロタミトン、グリチルリチン酸二カリウム、イソプロピルメチルフェノール、l-メントール、トコフェロール酢酸エステルを配合したクリームで、1日数回、適量を患部に塗ります。
添付文書では、目や目の周囲、口唇などの粘膜や、傷のあるところには使わないよう書かれています。5〜6日間使っても良くならない場合は使用を中止し、説明書を持って医師・薬剤師・登録販売者に相談してください(出典:PMDA「メンソレータム ケアセモクリーム」添付文書情報)。かき壊して傷になった部分や、膿をもったぶつぶつには使わず、皮膚科に相談しましょう。
汗を吸う肌着に:グンゼ 快適工房 綿100% 長袖丸首シャツ KW3008(雑貨)
本体は綿100%で、メーカーは「良質綿で汗をよく吸う、やわらかく肌ざわりの良いフライス素材」と説明しています。脇縫いなし、抗菌防臭加工つきです(出典:グンゼ公式通販「ゆったり 綿100% 長袖 丸首インナー KW3008」)。メンズの商品です。湿ったまま着続けると冷えやすいので、替えを用意しておきましょう。肌着は雑貨で、あせもを治すものではありません。
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※画像は楽天市場の販売ページより。価格・在庫・仕様はリンク先で最新情報をご確認ください。
医薬品は使用上の注意を確認してから使ってください。医師の治療を受けている人、薬でアレルギーを起こしたことがある人、湿潤やただれがひどい人は、使う前に医師・薬剤師・登録販売者に相談を。使用後に発疹・発赤、かゆみ、はれ、かぶれが出たらすぐに中止してください。
こんな背中のぶつぶつは皮膚科へ
皮膚科を受診したい目安
- ぶつぶつに膿がある、黄色っぽいかさぶたがついている
- 赤みが広がる・痛みが強くなる、発熱やだるさを伴う(細菌感染の可能性。早めに受診)
- 体の片側に、痛みを伴う赤みや水ぶくれが出た
- かゆみで眠れない、かき壊して傷やただれになった
- 汗対策を続けても良くならない、何度も繰り返す
- 市販薬を5〜6日使っても良くならない(ケアセモクリームの場合。ほかの薬はそれぞれの添付文書の目安に従う)
かき壊しから細菌に感染し、「とびひ」に進むこともあるとされています(出典:岡山大学病院薬剤部)。赤く腫れた所に小さな膿疱ができ、厚いかさぶたになる「痂皮性膿痂疹」では、発熱やリンパ節の腫れなど全身の症状が出ることもあります(出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「痂皮性膿痂疹の皮膚症状はどのような状態ですか?」)。とびひは子どもに多いものの、まれに大人もなります(出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「とびひは子どもだけですか?おとなもなりますか?」)。
じんましんの有無にかかわらず、急な息切れ・呼吸困難がある、顔色が明らかに悪いといったときは、迷わず119番に連絡してください(出典:厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」)。
冬の背中のあせものよくある質問
Q. 背中のあせもに保湿クリームを塗ってもいいですか?
ぶつぶつが出ている部分に、べたつく油分の多いものを厚く塗るのは控えましょう(粘りの強い軟膏は避けるよう書かれています)。乾燥している部分には、ローションなど軽いタイプを薄く塗ります。
Q. ニキビのようなぶつぶつも、あせもですか?
毛穴のまわりに膿をもったぶつぶつは、毛包炎など別の原因のこともあります。あせもにも膿をもつタイプがあるため、見た目だけでは区別がつきにくいものです。膿をもつ、痛む、繰り返すといった場合は皮膚科で相談してください。
Q. どのくらいで良くなりますか?
皮膚を清潔にし、涼しい環境で過ごすと、あせもは数日以内に自然に消えていくとされています(出典:岡山大学病院薬剤部)。市販薬を使う場合は、添付文書の目安(ケアセモクリームなら5〜6日)を過ぎても良くならなければ使用をやめ、皮膚科に相談しましょう。
まとめ:冬の背中のあせもは「蒸らさない・汗を残さない・洗いすぎない」
- あせもは涼しい季節でも、厚着や暖房で服の中に汗がこもるとできることがある
- 背中・腰・お尻など、重ね着や背もたれでふさがれる部分に出やすい
- カサカサなら乾燥、すぐ消える膨疹ならじんましん、膿なら毛包炎なども考える
- 暖房は汗ばまない程度に。薄手を重ねて脱ぎ着し、汗をかいたら拭く・着替える
- シャワーで汗は流すが洗いすぎない。保湿は軽いタイプを薄く
- 膿・黄色いかさぶた、広がる、発熱、片側の痛む水ぶくれ、眠れないほどのかゆみは受診を
まずは今日、暖かい室内に入ったら1枚脱ぐ、背中が汗ばんだら拭く、という小さな習慣から始めてみてください。
参考にした情報
- MSDマニュアル家庭版「あせも」
- MSDマニュアル プロフェッショナル版「汗疹」
- MSDマニュアル家庭版「毛包炎と皮膚膿瘍」
- 日本皮膚科学会「皮脂欠乏症診療の手引き2021」
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「じんましんってどんな病気ですか?」
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「痂皮性膿痂疹の皮膚症状はどのような状態ですか?」
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「とびひは子どもだけですか?おとなもなりますか?」
- 岡山大学病院薬剤部「薬の窓口 No.328 あせも」(令和3年6月)
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「ヘルペスと帯状疱疹 Q13」
- PMDA「メンソレータム ケアセモクリーム」添付文書情報
- グンゼ公式通販「ゆったり 綿100% 長袖 丸首インナー KW3008」
- 厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」
※この記事は一般的な情報をまとめたもので、効果には個人差があります。症状が気になる場合は医師にご相談ください。商品の価格や仕様は記事執筆時点(2026年10月)の情報です。
