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かかとのひび割れやガサガサに悩んでいる人は、まず次のチェックをしてみてください。
当てはまるものはありますか?
- かかとが白っぽく硬くなり、ストッキングや靴下が引っかかる
- ひび割れが深く、歩くと痛い・血がにじむ
- 保湿しても、足の裏全体がいつも硬くガサガサしている
- 両足とも同じように硬く、爪が白く濁っている・厚くなっている
- 糖尿病がある、または足の血流が悪いと言われたことがある
1つめだけで、痛み・出血・赤み・熱感がなければ、乾燥と厚くなった角質が一因として考えられるので、まずは毎日の保湿と保護を試してみましょう。2つめ以降に当てはまる人は、自己処置を続けず、皮膚科か主治医に相談してください。3〜4つめは水虫(角質増殖型の足白癬)の可能性もあるため皮膚科で検査を、5つめは自分で削ったり薬を使ったりする前に主治医か皮膚科に相談を。
この記事では、かかとがひび割れる原因、水虫との見分け方、尿素クリームなどの使い分けと注意点、受診の目安まで順番に解説します。
この記事でわかること
- かかとがひび割れ・ガサガサになる原因
- 角質増殖型の水虫(足白癬)との見分け方
- 削りすぎないかかとケアの手順
- 尿素・サリチル酸・ワセリンの使い分けと注意点
- 皮膚科に相談したいかかとの症状
かかとがひび割れ・ガサガサになる原因
乾燥で皮膚がかたく、のびにくくなる
空気が乾燥する冬は、かかとの水分も逃げやすくなります。乾燥して硬くなった皮膚はのび縮みしにくいため、歩くたびに体重がかかると割れてしまいます。空気の乾燥や加齢でも皮膚の乾燥が起こるとされています(出典:国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター「糖尿病フットケアノート」)。
体重や摩擦で角質が厚くなる
かかとは体重を支え、靴とこすれる場所です。足の変形や歩き方のくせがあると、圧がかかる部分の皮膚は硬く、分厚くなってきます(出典:国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター「糖尿病フットケアノート」)。厚くなった角質は乾燥するとさらに硬くなり、ひび割れの土台になります。
糖尿病のある人は乾燥しやすい
糖尿病のある人は、神経障害で汗の量が減ることで、かかとや皮膚の乾燥が起こりやすくなります。乾燥した皮膚は傷つきやすく、傷から感染することもあると説明されています(出典:国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター「糖尿病フットケアノート」)。
乾燥による肌のトラブルは、すねや手にも起きやすいものです。すねの粉ふきが気になる人は、こちらもどうぞ。
見分けが大事|角質増殖型の水虫(足白癬)かもしれないサイン
かかとのガサガサが「ただの乾燥」ではなく、水虫(足白癬)のこともあります。水虫というと指の間のかゆみを思い浮かべますが、足の裏全体が硬くなる「角質増殖型」というタイプがあります。
日本皮膚科学会によると、角質増殖型は足の裏全体が硬く、ときに亀裂(ひび割れ)をともない、両足に生じます。季節による変化がなく、一年を通してかゆみはなく、冬はひび割れのため痛むことがあります。また、通常は爪白癬(爪の水虫)を合併しているとされています(出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「足白癬にはどのような症状があるのですか?」)。
| ポイント | 乾燥・角質によるひび割れで多い傾向 | 角質増殖型の水虫で見られる特徴 |
|---|---|---|
| 範囲 | かかとのふち・体重がかかる部分が中心 | 足の裏全体が硬くなる |
| 季節 | 冬にひどくなり、保湿で変化しやすい | 季節による変化がない |
| かゆみ | ないことが多い | 一年を通してかゆみはない |
| 爪 | 変化がないことが多い | 爪白癬(爪が白く濁る・厚くなる)を合併していることが多い |
上の表は目安です。皮膚科の専門医でも見た目だけでは診断がつかないことが多く、真菌検査で診断を確定する必要があるとされています(出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「どのような症状があれば、足白癬と考えてよいですか?」)。かゆみの有無もあてになりません。自己判断で水虫の市販薬を使ったり、逆に「ただの乾燥」と決めつけたりせず、皮膚科で検査を受けましょう。
皮膚科では、皮膚の表面(角層)を少しとって顕微鏡で調べ、早ければ数分で白癬菌の有無がわかります(出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「白癬はどのようにして診断されるのですか?」)。市販の水虫薬について日本皮膚科学会は、足白癬によく似た皮膚病があるため、専門医で診断を確かめてから十分な治療を行うよう勧めています(出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「市販の水虫薬は病院でもらう薬とどこが違うのですか?」)。
足のムレやニオイが気になる人は、靴下の選び方もあわせて見直してみてください。
かかとのひび割れ・ガサガサを防ぐケアの手順

- やさしく洗って、水分をよく拭く:石けんを泡立ててやさしく洗い、指の間まで水分を拭き取ります。
- お風呂上がりに保湿する:乾燥している部分に、保湿剤を少しずつ塗ります。
- 靴下で保護する:素足を避けて靴下をはくと、乾燥や傷から足を守れます。
- 角質は「削りすぎない」:やすりなどを使う場合は、力を入れずにこすり、周りの皮膚より「まだ硬い」段階で終わりにします。
この手順は、糖尿病情報センターのフットケアノートに書かれているケアをもとにしています。角質のお手入れは「こすり過ぎ注意」とされ、周りの皮膚より「まだ硬い」段階で終わりにすること、すぐに硬くなる場合は数日おきに行ってもよいことが書かれています(出典:国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター「糖尿病フットケアノート」)。一度にたくさん削らず、少しずつが基本です。
ひび割れが深いときは削らない
ひび割れから血がにじんでいる、痛くて歩きにくいといった状態では、削るケアはお休みしましょう。傷を清潔にして保護し、良くならなければ皮膚科に相談します。
湯たんぽ・カイロの低温やけどにも注意
足を温めるときは、カイロや湯たんぽによる低温やけどに注意しましょう。使う場合は厚手のタオルで包むよう書かれています(出典:国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター「糖尿病フットケアノート」)。
尿素・サリチル酸・ワセリンの使い分け
かかとケアに使われる成分は、はたらきと向いている状態がちがいます。「ひび割れや傷があるかどうか」で選ぶのがポイントです。
| 成分・タイプ | はたらき | 向いている状態 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 尿素配合クリーム(医薬品など) | 硬くなった角質をやわらかくし、うるおいを保つ | 割れていないガサガサ・ゴワゴワ | 亀裂(ひび割れ)・傷口・ただれには使わない。しみることがある |
| サリチル酸(うおのめ・たこ用の貼り薬など) | 角質をやわらかくしてはがれやすくする | うおのめ・たこ(効能の範囲) | かかと全体のケア用ではない。健康な皮膚につくと白くやわらかくなり痛むことがある |
| ワセリン | 皮膚の表面をおおって保護する | ひび・あかぎれの保護、乾燥予防 | ジュクジュク・ただれがひどいときは相談 |
| 油性のスティック・バーム(化粧品) | うるおいを与え、乾燥を防ぐ | 日常の予防ケア | 傷や湿疹がある部分には使わない |
サリチル酸はうおのめ・たこ用
サリチル酸の貼り薬「スピール膏」の効能・効果は、うおの目・たこ・いぼです。薬剤が健康な皮膚につくと、その部分も白くやわらかくなって痛むことがあるため、患部より少し小さく切って貼るよう書かれています。また、糖尿病の治療を受けている人は、角質をとるときに皮膚を傷つけると感染しやすくなるため、使う前に医師・薬剤師・登録販売者に相談するよう書かれています(出典:PMDA「スピール膏」添付文書情報)。かかとのガサガサ全体に使うものではありません。
尿素クリームの使い方と注意点
尿素配合クリームは、ガサガサ・ゴワゴワしたかかとのケアに使われます。たとえば医薬品の「ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム」は、効能・効果に「ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症」などが含まれています(出典:PMDA「ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム」添付文書情報)。
尿素クリームを使う前に確認したいこと
- ひび割れ・傷口・ただれには使わない:添付文書で、亀裂(ひび割れ)部位や引っかき傷などの傷口、炎症部位には使わないよう書かれています
- 15歳未満は使わない(上記の商品の場合)
- しみる・赤くなったら中止:いたみ・熱感・ぴりぴり感などの刺激感は副作用の可能性があります
- 2週間使っても良くならなければ相談(上記の商品の場合):使用を中止し、添付文書を持って医師・薬剤師・登録販売者へ
このため、ひび割れて血がにじんでいるときは尿素クリームを使わず、清潔にして保護し、皮膚科に相談しましょう。ワセリン製剤を使う場合は、効能・効果に手足のひびが含まれる医薬品(下で紹介するワセリンピュアなど)を、添付文書の用法どおり患部にうすく塗ります。割れが落ち着いてから尿素クリームでガサガサのケアをする、という順番にしましょう。尿素の濃度や注意点は商品によってちがうので、使う前に必ず添付文書を確認してください。
手のガサガサに尿素クリームを使うときの注意点は、こちらでもまとめています。
かかとのひび割れ・ガサガサに使える市販品3つ
状態に合わせて選べるよう、タイプのちがう3つを紹介します。順位ではありません。
| 商品名 | 区分 | 容量 | 向いている状態 |
|---|---|---|---|
| なめらかかと スティック | 化粧品 | 30g | 日常の乾燥予防。手を汚さずかかとに塗れる |
| ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム | 第3類医薬品 | 60g | 割れていないガサガサ・角化。15歳以上 |
| ワセリンピュア | 第3類医薬品 | 60g | ひび・あかぎれの保護 |
毎日の乾燥予防に:なめらかかと スティック(化粧品)
オイルを固めたスティックタイプの保湿剤で、塗りにくいかかとにも手を汚さずに塗れます。オリーブ果実油とスクワランを配合し、無香料・無着色です。お風呂上がりに薄く塗り、そのあと靴下をはく使い方が紹介されています(出典:小林製薬「なめらかかと スティック」製品情報)。化粧品なので、傷や湿疹など肌に異常があるときは使わないよう書かれています。
割れていないガサガサ・ゴワゴワに:ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム(第3類医薬品)
尿素を20%配合したクリームで、効能・効果に「ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症」「老人の乾皮症」などが含まれます。1日数回、適量を患部にすり込みます。15歳未満の子どもには使えず、ひび割れや傷口には使えません(出典:PMDA「ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム」添付文書情報)。
ひび割れの保護に:ワセリンピュア(第3類医薬品)
白色ワセリンの医薬品で、効能・効果は「手足のヒビ、アカギレ、皮膚のあれ、その他皮膚の保護」です。患部にうすく塗って使います。薬などでアレルギー症状を起こしたことがある人や、湿潤・ただれがひどい人は、使う前に医師・薬剤師・登録販売者に相談するよう書かれています(出典:健栄製薬「ワセリンピュア」製品情報、PMDA「ワセリンピュア」添付文書情報)。
医薬品は、効能・用法・使用上の注意を確認してから使ってください。発疹・赤み・かゆみ・刺激感などが出た場合はすぐに使用を中止し、医師・薬剤師・登録販売者に相談しましょう。
こんなかかとの症状は皮膚科へ
皮膚科の受診を考えたい目安
- ひび割れが深く、出血する・歩くと強く痛む
- 割れたところが赤く腫れる、熱をもつ、膿が出る(早めに受診)
- 足の裏全体が硬く、保湿を続けても変わらない
- 爪が白く濁る・厚くなるなど、爪にも変化がある
- ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリームを2週間使っても良くならない(ほかの商品は、それぞれの添付文書の目安に従う)
割れたところの赤みや腫れが急に広がる、発熱・悪寒・強いだるさがあるときは、その日のうちに医療機関を受診してください。皮膚の深いところに細菌が入る「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」では、赤み・腫れ・熱感・痛みが急に広がり、発熱や悪寒、だるさを伴うことがあるとされています。糖尿病や、免疫が低下する病気・治療中の人は重症化しやすいため、すぐに主治医に連絡してください(参考:済生会「蜂窩織炎」)。
糖尿病のある人や、足の血流が悪いと言われている人は、かかとを削る・薬を使うなどの自己処置を控え、早めに主治医や皮膚科に相談してください。糖尿病情報センターのフットケアノートでも、ガサガサしている、皮が引っかかる、ひびが割れてきたときは皮膚科の受診がすすめられ、傷が膿んで赤くなったり熱をもったりしたら、すぐに受診するよう書かれています(出典:国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター「糖尿病フットケアノート」)。
参考:唇の乾燥・皮むけの対策
かかとのひび割れのよくある質問
Q. かかとの角質は、軽石ややすりで削ってもいいですか?
削る場合は、力を入れずに軽くこすり、周りの皮膚より「まだ硬い」段階で終わりにしましょう。ひび割れから血がにじんでいるとき、糖尿病のある人は、自分で削らず医療機関に相談してください。
Q. 靴下をはいて寝るといいですか?
保湿剤を塗ったあとに靴下をはくと、塗ったものが布団につきにくく、かかとを乾燥から守りやすくなります。締めつけの強いものは避け、ゆったりした靴下を選びましょう。
Q. 尿素クリームがしみるのはなぜですか?
ひび割れや傷があると、尿素クリームの刺激でしみることがあります。添付文書では亀裂(ひび割れ)部位への使用が禁止されているものもあるので、しみたら使用を中止し、割れている部分は清潔にして保護しましょう。血がにじむ場合は皮膚科に相談してください。
Q. 水虫の市販薬をとりあえず塗ってもいいですか?
控えましょう。足白癬に似た皮膚病は多く、皮膚科の専門医でも見た目だけでは診断がつかないことが多いとされています。皮膚科では顕微鏡検査で早ければ数分で結果がわかるので、薬を使う前に検査を受けましょう。
まとめ:かかとのひび割れは「保湿・保護・削りすぎない」、硬さが続けば検査を
- かかとのひび割れは、乾燥と、体重や摩擦で厚くなった角質が主な原因
- 足の裏全体が硬い・季節で変わらない・爪にも変化があるなら、角質増殖型の水虫の可能性もあるので皮膚科で検査を
- ケアは「洗って拭く→保湿→靴下」。角質は削りすぎない
- 尿素クリームは割れていないガサガサに。ひび割れ・傷口には使わず、清潔にして保護。血がにじむなら皮膚科へ
- 糖尿病・血流の病気がある人は、自己処置を控えて早めに受診
まずは今夜から、お風呂上がりに水分をよく拭いてかかとを保湿し、靴下をはいて休むことから始めてみてください。
参考にした情報
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「足白癬にはどのような症状があるのですか?」
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「どのような症状があれば、足白癬と考えてよいですか?」
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「白癬はどのようにして診断されるのですか?」
- 日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「市販の水虫薬は病院でもらう薬とどこが違うのですか?」
- PMDA「ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム」添付文書情報
- PMDA「スピール膏」添付文書情報
- 済生会「蜂窩織炎」
- 健栄製薬「ワセリンピュア」製品情報
- PMDA「ワセリンピュア」添付文書情報
- 国立健康危機管理研究機構 糖尿病情報センター「糖尿病フットケアノート」
- 小林製薬「なめらかかと スティック」製品情報
※この記事は一般的な情報をまとめたもので、効果には個人差があります。症状が気になる場合は医師にご相談ください。商品の価格や仕様は記事執筆時点(2026年10月)の情報です。医薬品・医薬部外品は使用上の注意をよく読んでお使いください。
