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先に結論
- 枕のニオイ対策は、まず枕カバーとパジャマをこまめに洗うところから
- 枕本体は洗濯表示を最優先。ポリエステルわた・パイプは洗えるものが多く、そば殻・ウレタン・羽毛は基本的に水洗いしない
- 落ちにくいニオイには酸素系漂白剤のつけおき。塩素系と酸性の製品は混ぜない
朝、枕に顔を近づけたときの脂っぽいニオイ。カバーを替えても、しばらくするとまた戻ってくる——。枕は毎晩、頭皮や首まわりの皮脂と汗を吸い続けるため、ニオイがたまりやすい寝具です。
この記事では、体の原因の説明は最小限にして、枕本体の素材別の洗い方と、枕カバー・パジャマの洗濯のコツを中心にまとめます。
この記事でわかること
- 枕が加齢臭のようなニオイになる理由
- 洗濯表示の見方と、素材別の「洗える/洗えない」(早見表)
- 洗える枕の洗い方と、洗えない枕のお手入れ
- 枕カバー・パジャマの酸素系漂白剤のつけおき、乾かし方
枕が加齢臭のようなニオイになる理由
枕のニオイのもとは、寝ているあいだに移る頭皮・首・耳の後ろの皮脂と汗です。皮脂は時間がたつと酸化し、菌にも分解されて、古い油のようなニオイに変わっていきます。
資生堂は、40代を過ぎたころから男女を問わず出る体臭の主な原因物質が「ノネナール」であることを1999年に発見したと発表しています(出典:資生堂「ノネナールが肌ダメージを引き起こすことを発見」)。年齢とともに枕や襟のニオイが気になりやすくなるのは、これがひとつの理由と考えられます。
体のほうの原因や対策は、次の記事でくわしく解説しています。30〜40代で後頭部の脂っぽいニオイが気になる場合は、「ミドル脂臭」の記事も参考になります。
参考:加齢臭とはどんな臭い?いつから始まるのか、原因と対策
参考:後頭部が臭い原因はミドル脂臭かも?
洗う前に、枕の洗濯表示を確認する
枕は、同じ素材でも商品によって洗えるかどうかが違います。いちばん頼りになるのは、枕についている洗濯表示(タグ)と取扱説明書です。消費者庁の解説をもとに、よく見る記号をまとめました(出典:消費者庁「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」)。
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| 洗濯おけ+数字(例:40) | 洗濯機で洗える。数字は液温の上限(40なら40℃まで) |
| おけの下に線1本/2本 | 弱い処理/非常に弱い処理(線が多いほどやさしく) |
| おけに手のマーク | 手洗いができる |
| おけに× | 家庭での洗濯はできない |
| 三角/斜線つき三角/三角に× | 塩素系・酸素系とも可/酸素系だけ可/漂白剤は使えない |
| 四角に丸(タンブル乾燥)に× | 乾燥機は使えない |
タグが取れてしまった枕や、素材がわからない枕は、無理に丸洗いしないほうが無難です。メーカーの相談窓口に問い合わせるか、寝具のクリーニングを扱う店に相談しましょう。
素材別|枕は洗える?洗えない?早見表

寝具を扱うニトリの解説をもとに、主な素材の目安をまとめました(出典:ニトリ よくあるご質問「枕・素材ごとの特徴とお手入れ方法」)。最終的には、手もとの枕の表示に従ってください。
| 素材 | 水洗い | ふだんのお手入れ |
|---|---|---|
| ポリエステルわた | ○ 丸洗いできる製品が多い | 天日干し、ホコリは掃除機で吸う。洗ったらよく乾かす |
| パイプ | ○ 洗える | 天日干しでもよい。混合素材は表示を確認 |
| 羽毛(ダウン)・羽根(フェザー) | △ 基本的に不可 | 月に2〜3回、風通しのよい場所で陰干し |
| そば殻 | × 不可 | こまめに天日干し。殻が割れないよう、たたかない |
| 低反発ウレタン | × 不可 | 風通しのよい場所で陰干し |
ポリエステルわた・パイプ:洗える表示があれば丸洗い
家庭で洗いやすい素材です。ただし、ポリエステルわたは乾くまでに時間がかかり、中が湿ったままだとニオイの原因になります。晴れて乾燥した日の朝に洗うのがコツです。
羽毛・羽根:基本は陰干し。洗える表示のものだけ洗う
ニトリの解説では、羽毛・羽根の枕は基本的に水洗いできないとされています。汚れたときは、薄めた中性洗剤でたたくようにふき取り、よく乾かします(出典:同上)。「洗える」と表示された製品だけ、表示の方法で洗いましょう。
そば殻:水洗いはせず、干して乾燥させる
そば殻は水洗いができない素材です。ぬれると中まで乾きにくく、カビなどの原因になるおそれがあると言われています。中身が袋に分かれているタイプなら、カバーと側生地(がわ)だけを外して洗える場合もあります。中身の殻がくずれて粉が出てきたら、入れ替えや買い替えのサインです。
低反発ウレタン:水洗いせず、陰干しで湿気を逃がす
低反発ウレタンは水洗いできない素材で、お手入れは陰干しが基本です(出典:同上)。水を吸うと乾きにくく、傷みやすいとも言われています。ニオイが気になるときは、カバーを洗い、本体は風通しのよい日陰に立てかけて湿気を逃がします。本体を洗えない分、カバーをこまめに洗い、上にタオルを敷いて皮脂がしみこむのを防ぐのが現実的です。
洗える枕の洗い方|手洗い・洗濯機の手順
ここでは一般的な流れを紹介します。手順や洗剤は、枕の取扱説明書と洗濯表示の指示を優先してください。
- カバーを外す:カバーは別に洗います。
- 洗濯機なら洗濯ネットに入れる:おしゃれ着用などのやさしいコースを選びます。手洗い表示なら、浴槽や大きめの洗い桶で押し洗いします。
- 洗剤は製品表示と水量に合った適量に:洗剤の使用量の目安を参考にします。すすぎ・脱水は、枕の洗濯表示と取扱説明書に従いましょう(参考:花王 MyKao「部屋干しのニオイを防ぐ対策は?」)。
- 脱水は短めに:型くずれしやすいので、表示の範囲で軽めにします。
- 形を整えて干す:中身の片寄りを手でほぐし、風通しのよい場所で、中までしっかり乾かします。
乾燥機を使ってよいかも、表示で確認します。タンブル乾燥の記号に×があれば使えません(出典:消費者庁「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」)。乾ききらないうちに使うと、かえってニオイが出ることがあります。
枕カバー・パジャマのニオイを落とす洗い方
枕カバーとパジャマは、肌にいちばん近く、皮脂が直接しみこむ場所です。洗うのに手間がかかる枕本体より、カバーとパジャマをこまめに洗うほうが手軽で、続けやすい対策です。
ふだんの洗濯:洗剤+酸素系漂白剤
花王は、寝具を洗うときに洗剤と一緒に酸素系漂白剤を入れると、汚れとニオイを落としやすくなると案内しています。汗や皮脂の汚れが目立つ部分には部分洗い用の洗剤を先につけ、長く放置せずに洗います(出典:花王 製品Q&A「寝具(シーツ・カバー・タオルケット)の上手な洗い方は?」)。パジャマの襟もとも同じ考え方で、皮脂がつきやすい部分を前処理してから洗います。
しみついたニオイ:酸素系漂白剤のつけおき
花王 MyKao では、黄ばみ・黒ずみ・ニオイが気になるときの方法として、洗濯機を「洗い」だけのコース・低水位にし、酸素系漂白剤を入れて30分つけおきしてから、いつものコースで洗う手順を紹介しています。枕カバーも対象です(出典:花王 MyKao「大物寝具のお洗濯 シーツやタオルケットの洗い方・干し方」)。
つけおきのポイント
- お湯の温度は洗濯表示の数字まで:花王は、粉末の酸素系漂白剤を温水で使う場合、洗濯表示の数字(40なら40℃以下)を目安にするよう案内しています
- 熱湯は使わない:製品の注意表示にあります
- 長くつけすぎない:衣料は生地の傷みや色落ちのおそれがあるため、2時間以上つけないとする製品もあります
- 漂白剤が使えるか確認:三角に×の表示があるものには使えません
- 色落ちが心配なら:目立たない場所で試してから使います
(参考:花王 製品Q&A「ワイドハイター PRO 粉末」の温水の温度、花王「ワイドハイター PRO 粉末 本体」製品情報)
塩素系の製品と、酸性タイプの洗浄剤(トイレ用洗浄剤など)を混ぜると、有毒な塩素ガスが出てとても危険です(出典:東京都保健医療局「住まいの洗浄剤 正しく使って安全な暮らし」)。酸素系漂白剤も、塩素系漂白剤など洗濯用洗剤以外の製品とは混ぜないでください。つけおきは換気をして、ゴム手袋をつけて行い、ふたを閉めた容器では行わないでください。
寝汗が多い人ほど、枕カバーやパジャマにニオイが残りやすくなります。寝汗そのものが気になる場合は、こちらも参考にしてください。
乾かし方と、生乾き臭との違い

洗ったのにまだ臭う場合、それは加齢臭ではなく生乾き臭かもしれません。2つは原因も対策も違います。
| 加齢臭・皮脂のニオイ | 生乾き臭 | |
|---|---|---|
| ニオイの印象 | 古い油のような脂っぽいニオイ | 雑巾のような湿ったニオイ |
| 出やすいとき | 使い続けた枕・カバー、襟もと | 乾くのに時間がかかったとき、部屋干し |
| 対策 | 皮脂汚れを落とす(前処理・酸素系漂白剤) | 汚れを残さず洗い、早く乾かす |
花王によると、部屋干しのニオイは、洗濯後に残ったわずかな汚れを栄養にしてニオイ菌が増え、ぬれた状態が長く続くと一気に増えることで起こります。干すときは洗濯物どうしをこぶし1個分以上あけ、扇風機やサーキュレーターの風、エアコンのドライや除湿機を使うと乾きやすくなります(出典:花王 MyKao「部屋干しのニオイを防ぐ対策は?」)。
洗えないコートやニットの襟が臭う場合のお手入れは、別の記事でまとめています。
枕カバー・パジャマの洗濯に使える酸素系漂白剤
つけおきに使いやすい、粉末の酸素系漂白剤を2つ紹介します。どちらも雑貨(衣料用などの漂白剤)で、順位はつけていません。使えない素材や量は、パッケージの表示で確認してください。
| 商品 | 区分 | 主な成分 | 使い方の目安(公式) |
|---|---|---|---|
| ワイドハイター PRO 粉末 本体 500g | 雑貨(衣料・布製品などの漂白剤) | 過炭酸ナトリウム(酸素系)、界面活性剤、酵素など | 水かぬるま湯に溶かし約30分つけおき(水1Lに5g) |
| オキシクリーン 1500g | 雑貨(衣類・布製品などの漂白剤) | 過炭酸ナトリウム(酸素系)、炭酸ナトリウム | 40〜60℃のお湯4Lにスプーン1杯、20分程度を目安 |
ワイドハイター PRO 粉末 本体 500g
花王の粉末の酸素系漂白剤です。品名は「衣料・布製品・くつ・浴室まわり・洗たく槽用漂白剤」。水かぬるま湯によく溶かして約30分つけおきし、すすぐか洗濯する使い方が案内されています。熱湯では使わないこと、衣料は2時間以上つけないことが注意として書かれています(参考:花王「ワイドハイター PRO 粉末 本体」製品情報)。
オキシクリーン 1500g
グラフィコが輸入販売する粉末の酸素系漂白剤で、液性は弱アルカリ性です。公式サイトでは、40〜60℃のお湯に溶かし、20分程度を目安につけおきする「オキシ漬け」が紹介されています。ウール・シルクなど水洗いできない繊維製品や、金属製品には使えないとされています(参考:オキシクリーン公式「オキシ漬け」)。お湯の温度は、洗う物の洗濯表示の数字も超えないようにしましょう。
参考:女性の汗が臭う原因と対策
枕のニオイ よくある質問
Q. 枕カバーはどのくらいの頻度で洗えばいいですか?
決まった回数はありませんが、皮脂や汗が毎晩つくため、ニオイが気になる人ほどこまめに替えるのが近道です。替えのカバーを2〜3枚用意しておくと、洗濯の日を待たずに交換できます。
Q. 消臭スプレーだけでニオイは取れますか?
スプレーは日々のケアには便利ですが、しみこんだ皮脂汚れそのものは残ります。カバーの洗濯や本体の陰干しと組み合わせてください。使う前に、枕の素材に使えるか製品の表示を確認しましょう。
Q. 洗えない枕に、タオルを巻いてもいいですか?
問題ありません。タオルなら毎日取り替えて洗えるので、本体やカバーに皮脂がしみこみにくくなります。洗えないウレタンやそば殻の枕には、とくに向いている方法です。
Q. 洗ってもニオイが取れない枕はどうすればいいですか?
中まで皮脂がしみこんでいたり、中身がへたっていたりする場合は、買い替えも選択肢です。次の枕は「洗える」表示のあるものや、カバーを外して洗いやすいものを選ぶと、お手入れが楽になります。
まとめ:枕の加齢臭は「カバーをこまめに・本体は表示どおり」
- 枕のニオイのもとは、頭皮や首の皮脂と汗
- 枕本体は洗濯表示が最優先。ポリエステルわた・パイプは洗えるものが多い
- 羽毛・そば殻・低反発ウレタンは基本的に水洗いせず、干して湿気を逃がす
- カバーとパジャマは、洗剤+酸素系漂白剤。落ちないときはつけおき
- 塩素系と酸性の製品は混ぜない。洗ったら早く乾かす
今夜はまず、枕のタグを見て素材と洗濯表示を確かめるところから始めてみてください。
参考にした情報
- 消費者庁「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」
- ニトリ よくあるご質問「枕・素材ごとの特徴とお手入れ方法」
- 花王 MyKao「大物寝具のお洗濯 シーツやタオルケットの洗い方・干し方」
- 花王 製品Q&A「寝具(シーツ・カバー・タオルケット)の上手な洗い方は?」
- 花王 製品Q&A「ワイドハイター PRO 粉末」の温水の温度
- 花王「ワイドハイター PRO 粉末 本体」製品情報
- 花王 MyKao「部屋干しのニオイを防ぐ対策は?」
- 東京都保健医療局「住まいの洗浄剤 正しく使って安全な暮らし」
- 資生堂「ノネナールが肌ダメージを引き起こすことを発見」(2021年3月)
- オキシクリーン公式「オキシ漬け」/「オキシクリーン スタンダード」
※この記事は一般的な情報をまとめたもので、効果には個人差があります。症状が気になる場合は医師にご相談ください。商品の価格や仕様は記事執筆時点(2026年10月)の情報です。洗い方は、お使いの製品の洗濯表示と取扱説明書を優先してください。
