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「まわりは平気そうなのに、自分だけ脇がびっしょり」
「冬でも暖房の効いた部屋に入ると、シャツに汗ジミができる」
脇汗がひどいと、「自分の体はどこかおかしいのでは」と不安になりますよね。
先に結論をお伝えすると、脇汗が多くなる原因は「体のつくり」「気持ち」「生活習慣・環境」「体質や病気」の4つに分けられます。多くの場合は環境や生活習慣が関係していて、原因がわかれば対策も選びやすくなります。
この記事では、脇汗がひどくなる7つの原因と、自分がどれに当てはまるかのチェック方法、病院に相談したほうがよいサインまでをまとめました。具体的な対策や制汗剤の選び方は、別の記事で詳しく解説しています。
この記事でわかること
- 脇がほかの場所より汗をかきやすい理由
- 脇汗がひどくなる7つの原因(冬の暖房・厚着も含む)
- 状況別に「自分の原因」を見つけるチェック表
- 病気が隠れているかもしれないサインと受診の目安
そもそも、なぜ脇はこんなに汗をかくの?
脇の下は、汗を出す「汗腺(かんせん)」が集まっている場所です。しかも腕と体にはさまれて熱や湿気がこもりやすいため、ほかの場所より汗が目立ちやすくなります。
汗腺には2つの種類があり、脇にはその両方があります。
| エクリン腺 | アポクリン腺 | |
|---|---|---|
| ある場所 | ほぼ全身 | 脇の下、耳の中、乳輪、陰部など一部だけ |
| 汗の特徴 | ほとんどが水分でサラサラ | 脂質やたんぱく質を含み、少しねばりがある |
| おもな役割 | 体温を下げる | 体温調節にはほとんど関わらない |
| ニオイ | 出たばかりの汗はほぼ無臭 | 皮膚の常在菌に分解されると、独特のニオイのもとになる |
「汗の量」に関わるのはおもにエクリン腺、「ニオイ」に関わるのはおもにアポクリン腺です。脇汗の量に悩んでいるのか、ニオイに悩んでいるのかで、考えるべき原因や対策が少し変わります。
脇汗がひどくなる7つの原因


①暑さ・体温の上昇(温熱性発汗)
気温が高いときや運動したとき、熱いお風呂や食事のあとに出る汗です。体温を下げるための自然な汗なので、汗をかくこと自体は悪いことではありません。ただ、脇は熱がこもりやすいので、同じ暑さでも汗ジミとして目立ちやすくなります。
②緊張・ストレス(精神性発汗)
面接や発表の前に、急に脇や手のひらがじわっと濡れる。これは気持ちの緊張によって出る「精神性発汗」です。暑さに関係なく出るため、「寒いのに脇汗が出る」と感じる原因にもなります。
「また汗をかいたらどうしよう」と気にするほど緊張が強くなり、汗が増えるという悪循環になりやすいのも特徴です。
③冬の暖房・厚着による温度差
意外と多いのが、冬の脇汗です。寒い外に合わせてインナー・ニット・コートを重ね着したまま、暖房の効いた電車やお店、オフィスに入ると、体は一気に熱くなります。
特に脇は服が何枚も重なって熱が逃げにくいため、冬は「厚着×暖房」で脇だけ汗をかくという状態が起こりがちです。乾燥した室内でも、服の中は蒸れていることがあります。
④辛いもの・アルコール・カフェイン
唐辛子などの辛い食べ物、お酒、コーヒーやエナジードリンクのカフェインは、体を温めたり神経を刺激したりして、汗をかきやすくすることがあります。食事のたびに汗が気になる人は、食べたものを振り返ってみるとヒントが見つかるかもしれません。
⑤ホルモンバランスの変化
女性の場合、生理前後や妊娠中、更年期などで女性ホルモンのバランスが変わると、自律神経も乱れやすくなり、急に汗をかいたり、ほてったりすることがあります。40代以降で「急に汗が増えた」と感じる人は、更年期の症状が関係していることもあります。
⑥体重の増加・生活リズムの乱れ
体重が増えると、体に熱がこもりやすくなり、汗の量も増えやすくなります。また、睡眠不足や不規則な生活が続くと自律神経が乱れ、汗のコントロールがうまくいかなくなることもあります。
一方で、普段あまり汗をかかない生活をしている人は、急に暑い場所に行ったときに汗をかく準備ができておらず、汗が特定の場所に集中しやすいと言われることもあります。適度な運動や湯船につかる習慣は、汗をかく練習にもなります。
⑦体質(原発性腋窩多汗症)
ここまでの原因に当てはまらないのに、季節や気温に関係なく脇汗が多い場合は、「原発性腋窩(えきか)多汗症」という体質の可能性があります。はっきりした原因の病気がないのに、脇から日常生活に支障が出るほど汗が出る状態のことです。
「体質だから仕方ない」とあきらめる人も多いのですが、皮膚科では保険が使える塗り薬などで相談できます。詳しくは後半の「受診の目安」でお伝えします。
あなたの脇汗の原因はどれ?状況別チェック表
脇汗が出やすい場面から、考えられる原因を探してみましょう。
| こんなときに脇汗が出る | 考えられる原因 | まず見直したいこと |
|---|---|---|
| 暑い日・運動後・入浴後 | ①温熱性発汗 | 通気性のよい服、汗をかく前の制汗剤 |
| 人前・会議・面接の前 | ②精神性発汗 | 深呼吸、汗ジミが目立たない服で安心感をつくる |
| 冬の電車や室内に入ったとき | ③暖房と厚着 | 脱ぎ着しやすい重ね着、インナーの素材 |
| 食事中・お酒を飲んだとき | ④食べ物・飲み物 | 大事な予定の前は辛いもの・お酒を控えめに |
| 急にほてる・夜も汗をかく | ⑤ホルモンバランス | 婦人科や内科に相談することも検討 |
| 季節に関係なく毎日びっしょり | ⑦多汗症の可能性 | 皮膚科に相談 |
原因は1つだけとは限りません。「冬の満員電車で、しかも緊張している」のように、いくつかが重なると汗が一気に増えることもあります。
脇汗の裏に病気が隠れていることも

多くの脇汗は心配のいらないものですが、まれにほかの病気や薬の影響で汗が増えることがあります(続発性多汗症と呼ばれます)。たとえば、甲状腺の働きが活発になりすぎる病気、更年期障害、糖尿病、感染症、服用中の薬の影響などです。
こうした場合は、脇だけでなく全身に汗をかく、動悸や体重の変化など、ほかの症状をともなうことが多いと言われています。
医療機関への相談を考えたい目安
- 季節や気温に関係なく、脇汗で服が濡れる日がほとんど
- 汗が気になって、仕事・学校・人付き合いに支障が出ている
- 最近になって急に汗が増えた
- 寝汗、発熱、動悸、手のふるえ、体重の減少などもある
- 片側だけ汗が増えた、しびれなどほかの症状もある
脇汗だけなら皮膚科、全身の症状があるなら内科が相談先の目安です。
急に汗が増えた、ほかの体調の変化もあるという場合は、自己判断で市販品だけに頼らず、早めに医療機関に相談してください。
なお、原発性腋窩多汗症には、保険が使える塗り薬(2020年以降に登場した外用薬)や、重い場合の注射治療などがあります。どの治療が合うかは医師と相談して決めましょう。
原因がわかったら、次は対策へ
原因が見えてきたら、それに合った対策を選ぶのが近道です。基本は「汗の量に合った制汗剤を、汗をかいていない夜に塗る」こと。今日からできる対策や、制汗剤のタイプ別の選び方はこちらの記事で詳しくまとめています。
制汗剤とあわせて手軽に使えるのが、服の内側に貼る脇汗パッドです。汗そのものを減らすものではありませんが、汗ジミや服の黄ばみを防ぐのに役立ちます。洗いにくい冬のニットやジャケットの日にも便利です。
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参考:冬のニットで脇汗ジミが目立つときの脇汗パッド・汗取りインナーの選び方
脇汗の原因についてよくある質問
Q. 寒いのに脇汗が出るのはおかしいですか?
おかしいことではありません。緊張による汗(精神性発汗)は気温に関係なく出ますし、冬は厚着と暖房で服の中が蒸れやすくなります。ただ、ほかの症状もある場合は医療機関に相談しましょう。
Q. 脇汗が多い人はワキガですか?
汗の量が多いこととワキガは別のものです。脇汗の量はおもにエクリン腺、ワキガのニオイはおもにアポクリン腺が関わっています。汗が多くてもニオイがほとんどない人もいれば、汗が少なくてもニオイが気になる人もいます。
Q. 脇汗で服が黄ばむのはなぜですか?
汗に含まれる皮脂やたんぱく質が、時間がたって酸化することがおもな原因です。制汗剤の成分が残ることで黄ばみやすくなる場合もあります。落とし方はこちらで解説しています。
Q. 脇汗を抑えると、ほかの場所の汗が増えますか?
脇の汗は全身の汗のごく一部なので、制汗剤で脇汗を抑えたことでほかの場所の汗が大きく増える心配は少ないと考えられています。気になる変化があれば皮膚科で相談しましょう。
まとめ:脇汗の原因を知ることが、対策の第一歩
- 脇は汗腺が集まり、熱がこもりやすいので汗が目立ちやすい
- 原因は暑さ・緊張・冬の暖房と厚着・食べ物・ホルモン・生活習慣・体質の7つ
- 冬は「厚着×暖房」で脇だけ汗をかくことがある
- 季節に関係なく多い、急に増えた、ほかの症状もある場合は医療機関へ
- 原因がわかったら、汗の量に合った制汗剤とパッドで対策する
脇汗は、原因がわかれば対策を選びやすくなる悩みです。まずはチェック表で、自分がどの場面で汗をかきやすいかを確認してみてください。
※この記事は一般的な情報をまとめたもので、効果には個人差があります。症状が気になる場合は医師にご相談ください。記事の内容は執筆時点(2026年10月)の情報です。
