暑いわけでもないのに頭皮から汗がでて恥ずかしい、どうにかして頭皮の汗を止めたいと悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
また頭皮の汗をかいてそのまま放置している人も多いはず。
今回は、頭皮の汗がまねくトラブルと頭皮の汗がひどい原因と対策について解説します。
頭皮から汗がでる原因
頭皮は髪の毛が多く生えていて、その分毛穴も多く存在しています。
毛穴の周りには汗のもととなるアポクリン汗腺とエクリン汗腺の2種類があります。
これらの汗腺は、皮下組織に存在し、日常生活をしているなかで目にすることはありません。
この汗腺は主に体温調節を行う役割があり、体温が上昇すると汗を排出して体の温度を適温に保とうとします。
汗腺は頭皮だけでなく、身体中に存在していますが、特にアポクリン汗腺は毛穴から排出されるため、毛穴が多い頭皮はより大量の汗をかきやすいことが言えます。
頭皮の汗がまねくトラブル
頭皮の汗がまねく抜け毛や発毛障害
頭皮からの汗が多いと見た目が良くないだけでなく、そのまま放置しておくと酸化が進み固まってしまい、角質として表皮の上に滞留してしまいます。
表皮の上に固まった状態になると、常在菌の繁殖を招いたり、それだけ毛穴をふさいでしまう確率が高まり、髪の毛が正常に発毛しなかったり、毛穴に皮脂を運んで詰まらせて抜け毛の原因となります。
頭皮の臭い
頭皮に汗をかいたとしてもすぐに拭き取れば、そこまで強い臭いを発生させることはありません。
しかし、汗かきの人は常に汗をかいていたりするので、汗を拭いてもすぐに次の汗をかいてしまい、汗が乾かず、常に頭皮が湿っている状態です。
湿った頭皮は髪の毛に覆われているため通気性が悪く、頭皮にいる常在菌が繁殖しやすくなっています。
また、汗が排出されることで皮脂と重なり、ノネナールという物質の分泌量が増え、臭いの原因にもなります。
ノネナールは、30代後半から40代にかけてと発生しやすい物質で、加齢臭の原因ともなっている存在です。
そのため、汗かきの人は頭皮の臭いを発しやすくなるのです。
汗はそうした臭いの原因になりますので、できるだけ汗や皮脂を頭皮に残さないようにすることが重要です。
参考:加齢臭とはどんな臭い?加齢臭はいつから始まるのかその原因と対策方法
頭皮の汗がひどいときは多汗症が関係している?
頭部多汗症
頭皮の汗がひどいときに考えられるのが多汗症です。
多汗症には局所性多汗症と全身多汗症の2種類があり、頭皮からのみ汗を多くかく場合は、局所性多汗症の1つである頭部多汗症の症状が考えられます。
参考:顔半分だけ汗をかく人必見!病気の可能性も!?顔半分だけ汗をかく原因と対策
頭部多汗症の原因
人は気温が高かったり運動をしたあとの体温調整、そして緊張・不安など精神的なことが引き金となって汗をかきます。これ自体はごく自然なことなのですが、人によってはそれが過剰になってしまうことがあります。それが多汗症なのです。
この症状で悩んでいる人は、気温など体温調整のためではなく、緊張・不安などの精神的なことが原因となっている事が多いです。というのも緊張・不安は自律神経のうち交感神経がコントロールをしています。交感神経は同時に汗の分泌を促す部分なので、問題が生じて過剰分泌が起きることは不思議ではありません。
それがわかっていれば自ずとどんな対策をすればいいのかがわかってきます。肝心なのは交感神経が過敏になっていることです。そこに効果的なアプローチを試みることができれば、もとのように健康的な頭皮を取り戻すことは不可能ではありません。
緊張や不安といった精神的な悩みを抱えているのは、自律神経が機能していないためですが、それはストレスの影響であることが多く、ストレスというと仕事や家事など本人でもわかっているようなことによるものかもしれませんし、一見して順調な人間関係で密かにストレスをかかえてしまうこともあります。
はっきりとストレスの引き金となっていることがあるならば、休憩を取ったり、仕事をやめてみるなどの行動で解消することができます。目に見えてストレスの原因がわからないのであれば、カウンセリングなどプロの意見を聞く機会を設けてみましょう。
薬を使った治療法
本人の努力ではどうしようもないときには、さらにもう確実な薬を使った治療法もあります。
例えば抗不安薬などで、アセチルコリンという神経伝達物質の働きを抑制する抗コリン薬がよく用いられます。
薬では汗と反応することで結晶化する塩化アルミニウム液を使うこともあり、固まった結晶をフタ代わりにしようというのがこの治療法の目的で、この薬は内服薬ではなく、外用薬である塗り薬が使われます。
交感神経遮断術
さらに根本から治療をしたいときには、交感神経遮断術と言って交感神経を切除してしまう方法もあります。ただこれは主に使われるのは手足に症状が出たときですから、別の方法を探したほうがいいでしょう。
そこで手術をせずに、似たような効果を得ることが出来る方法としてボトックス注射があります。ボトックス注射は交感神経において、神経伝達をしにくくするものです。数日で効果が出てきて、数カ月は維持できます。
頭皮の汗を抑える対策
頭皮の汗を完全に抑えるのは人間である限り不可能ですが、以下の頭皮汗対策をするこで頭皮の汗を抑えることが出来ます。
腹式呼吸
腹式呼吸には気分をリラックスさせるだけでなく、汗を抑える効果があります。
お腹のへそあたりが膨らむのを意識しながら大きく鼻から息を吸って、口から時間をかけてゆっくりと吐き出します。
ミョウバン水
ミョウバンを漬物などに付け加えることで汗を抑え、ニオイを防ぐ効果があります。
なすの早漬け・ぬかみそ漬けに、ごぼう・粟などの煮物におすすめ。
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頭皮の正しい洗い方
あとは、頭皮の状態を良くするために心がけておくべき対策としては、頭皮を正しく洗うことです。
ハンカチなどで頭を拭いたところで水分を完全に取り除くことは難しいので、毛穴に詰まった汚れを取り除くことで炎症やかぶれなどを防ぐのです。市販されているシャンプーでも、汚れを取り去る力がありますが、洗浄力が強く化学物質が多く含まれているので頭皮にダメージが蓄積されます。
過度のダメージを防ぎつつ十分な洗浄力を保つためにも、毛穴に詰まった皮脂汚れを取りたいならば、専用のシャンプーを使用しましょう。
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1. 髪をブラッシングする
2. お湯だけでしっかりと髪と頭皮全体の汚れを洗い流す
3. 専用シャンプーを手のひらに500円玉ほど出し、泡立てる
4. 頭皮の襟足(後頭部)から皮脂の多い頭頂部の順番に丁寧に洗う
5. 洗い流すときは優しく指の腹でマッサージをしながらしっかり洗い流す
6. 乾かすときは頭皮も一緒に乾かし最後に冷風を当てる
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常在菌の繁殖は、濡れている状態で活発になりますから、風呂に入った後にはタオルで丁寧に水分を取り除くようにして、もし髪の毛と頭皮が濡れているのであればそのままにせず、ドライヤーでしっかりと乾くまでケアをするようにしましょう。
対策を考える上で、注意しなければいけないのはあせもなどができてしまうことです。いうまでもなくかきむしってしまえば、頭皮の細胞が傷つき逆効果です。かゆくても決してかいてはいけません。